リュディエ通信 Vol.90

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YAカレント同好会 リュディエ通信 Vol.90
2026/5/25発行
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こんにちは。YAカレント同好会です。

YAカレント同好会が運営するメールマガジン「リュディエ通信」。

毎月25日に、乳幼児・小学生・中高生に関する
鮮度の高い情報をYAカレント同好会会員の
皆様にお届けしています!

・・・・・・・・・・・・・・目次・・・・・・・・・・・・・・
[1] ライトノベルAtoZ 第44回「○○はライトノベル向いていない論」
[2] 名作ライトノベル紹介
[3] 編集部だより
[4] DBジャパン新刊information
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[1] ライトノベルAtoZ 第44回「○○はライトノベル向いていない論」

ライトノベル界隈でときどき耳にする話のひとつに、
「○○はライトノベルに向いていない」というものがあります。
○○にはジャンルが入ることが多いですが、
キャラクターやシチュエーションを指す場合もあるようです。

よく名前が挙がるのは、ロボットもの、スポーツもの、ミステリー、
ハードSF(科学的設定の整合性を重視するタイプ)あたりでしょうか。
単なる偏見として語られることもあれば、一定のロジックを伴う場合も
ありますし、編集者が実際の数字をもとに語るケースもあるようです。

この連載でも以前、「ロボットものはライトノベルでは少し難しい面がある」
という話をしたことがあったかと思います。玉石混交ではありますが、
こうした議論には参考になるものも確かにあります。
というのも、小説、特にライトノベルという
“文字で読ませるエンタメ”においては、扱う際に弱点が出やすかったり、
工夫が必要だったりするジャンルや要素が存在するからです。

しかし、「だから避けるべきだ」という結論は間違いだと私たちは考えています。
弱点や注意点をしっかりカバーできれば、
あるいはそれを補って余りある長所があれば、
「向いていない」とされるジャンルでもヒットすることがあるからです。
それどころか、「向いていない」と思われている要素だからこそ競合が少なく、
ブルーオーシャンになる可能性すらあるでしょう。

この連載を読む皆さんは、どちらかといえば「書く」より
「読む」寄りの方が多いかと思います。
そんな皆さんにも、「ライトノベルはだいたいこういうもの」
「このジャンルはライトノベルには存在しない」というイメージを
持っているのではないでしょうか。
しかし、そのイメージの「空白地帯」にこそ、思わぬ名作・傑作が
眠っていることがあります。
たまにはニッチな世界を覗いてみてはいかがでしょうか。

(執筆:榎本事務所 榎本海月様)

[2] 名作ライトノベル紹介

○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
第42回 星野亮『ザ・サード』 
(富士見ファンタジア文庫、毎日新聞出版)
○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○

大戦によって世界の大半が砂漠と化した世界。
その砂漠で暮らす人々を統治しているのは、人間ではない。
紅い第三の瞳——「天宙眼」を持つ新人類「ザ・サード」であった。
彼らは人類から高度な技術を取り上げ、厳しく管理していた。

そんな砂漠の片隅に、「刀使い(ソードダンサー)」の異名を持つ
一人の少女がいた。名は火乃香。近未来的な兵器や銃・砲、戦車、
人型機械兵が当たり前の時代に、彼女は刀一本と機械知性体のボギーを相棒に、
凄腕のなんでも屋として生きている。
そして彼女には、一つの秘密があった——。

ある日、火乃香とボギーは砂漠で立ち往生していた謎の青年・
イクスと出会う。その出会いをきっかけに、火乃香は世界そのものを
揺るがすような事件に次々と巻き込まれていく。

本シリーズは90年代に富士見ファンタジア文庫でスタートし、
アニメ化も経た人気作で、2015〜16年には完全版として再刊行されました。
今回のAtoZで触れたような「ライトノベルには少し異質」
とも言える本格ハードSF的な世界設定を持ちながら、
若い読者にも共感しやすい瑞々しい感性の少女・火乃香を物語の軸に
することで、ライトノベルとしてもきちんと成立している作品です。
「ザ・サード」に象徴される世界の秘密や、緻密なSF的ロジックに
注目して読むのもよし。あるいは、火乃香の活躍にドキドキワクワクする
アクション作品として楽しむのもよし。
ライトノベルの懐の深さを味わうのにぴったりの作品です。

(執筆:榎本事務所 榎本海月様)

[3] 編集部だより

息子のお気に入りの絵本のひとつに、ふくべあきひろ氏の
「いちにち」シリーズ(PHP研究所)があるのですが、
最近、『いちにちのりもの』『いちにちこんちゅう』などが
Netflixで映像化されていることを知りました。

絵本の絵をそのまま使用したライトアニメは、
「いちにち」シリーズだけでなく、現在44作品が配信されています。

いつも新幹線や飛行機の中での過ごし方に迷うのですが、
この前の旅行では、タブレットに入れておいた「絵本アニメ」が大活躍でした。
今後、新しい作品が追加されればいいなと、親子で楽しみにしています。

[4] DBジャパン新刊information

~新刊案内~
『中高生のための未来の謎を知る本 (ヤングアダルトBOOKS16)』
A5・180頁 定価9,790円(本体8,900円+税10%)
ISBN: 978-4-86140-720-8
2026年4月刊行

AIとの共生、火星移住、資本主義の先、生命の再定義。
昨日までの常識が通用しない世界で、君はどう生きるか?
世界を多角的に読み解き、自分だけの「未来の地図」を描くためのブックガイド。

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DBジャパンが提唱するYAカレントとは、
その時期に、中学生・高校生によく読まれている
ポピュラーなYA書籍群を指します。

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中高生の「読みたい」に、よりそう選書のヒント いま読まれているYAを、図書館と学校へ。 YAカレント同好会は、ポピュラーなYA書籍群を明らかにし、中学生・高校生の読書…

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最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「リュディエ通信」次回は2026年6月25日(水)に配信予定です。

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