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YAカレント同好会 リュディエ通信 Vol.42
2022/5/25発行
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・・・・・・・・・・・・・・・・・目次・・・・・・・・・・・・・・・
[1] ライトノベルAtoZ 第二十回 「学園ものと学生もの」
[2] 名作ライトノベル紹介
[3] コラム 「ぬくぬく学校図書館生活」 第二回
[4] 読者アンケート ※抽選で3名様にDBジャパンの索引をプレゼント!
[5] 司書トレ新着information
[6] DBジャパン新刊information
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[1] ライトノベルAtoZ 第二十回 「学園ものと学生もの」

ライトノベルは長い間、中学生から高校生にかけての
青少年をターゲットにして書かれてきた作品群でした。
近年では大人の読者も随分増えましたが、それでも若者たちが
大事な読者であることに変わりはありません。

そうなると、重要な要素になるのが「学校」と「学生」です。
現代日本に暮らしていれば、多くの人が現在進行形で、
あるいは過去に経験しているものですから理解・共感がしやすく、
またそこで異常な事件が起きると物語としてのインパクトも高まるため、
しばしば物語で取り上げられてきたのです。

さて、学校が舞台になったり、学生が主人公になったりする話は
大きく「学園もの」としてまとめられることが多いようです。
しかし、実際にはその中でも方向性の違いがあり、
この点を理解すると広義の学園もの(それは青春ものと
かなりの部分でイコールです)がより理解しやすくなります。

その違いとは「学生が主人公の話」なのか、
「学校が舞台の話」なのか、ということです。
前者は文字通り学生が主人公で、彼や彼女らが
さまざまな出来事に遭遇していきます。
主な舞台は必ずしも学校ではなく、放課後に事件に遭遇したり、
学外での出会いこそがメインの事件に関わっていったりします。

一方、後者は学校が舞台であることそのものが重要で、
学校に現実離れしていたり、ファンタジックだったりする設定が
付加されたりすることが多いようです。
少なくともライトノベルでは、前者から後者への
流行の移行があったように思われます。

90年代後半、『ブギーポップ』シリーズのヒットを
きっかけに現代ファンタジーが流行った時期には、
まず読者が共感しやすい学生が主人公であることが主眼になっていて、
学校そのものはあまり舞台にはならなかったのです。
むしろ学校の外にこそ非日常がありました。

しかし、やがて現代ファンタジーが飽和する中で
差別化が図られ、学校そのものを非日常化する試みなど、
例えば『バカとテストと召喚獣』のような作品が出てくるのです。

(執筆:榎本事務所 榎本海月様)

[2] 名作ライトノベル紹介

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第二十回 渡辺恒彦『理想のヒモ生活』(ヒーロー文庫)
○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○

現代日本のブラック労働に疲弊するサラリーマン、
山井善次郎は気づいたら異世界にいた!
彼を召喚したのは大国・カープァ王国の女王・アウラ。
この世界に移り住んで結婚してくれと迫る彼女に
狼狽える善次郎だが、求められているのがあくまで自分の血筋で、
当人はヒモとして楽しく過ごせばいいという好条件、
そして何よりもアウラの女性的な魅力にやられ、移住と結婚を決意する。

こうして始まった「理想のヒモ生活」だったが、
安穏とした日々は長くは続かなかった。
王国内部の対立や事件、善次郎の血筋に秘められた秘密、
そして何よりも「生活を快適にしたい」「アウラを助けたい」と
善次郎が持ち込んだ現代日本のガジェットやアイディアのせいで、
次々と波乱が巻き起こる。しかも、本人が望まないのに側室まで取ることになって……。

本作は「小説家になろう」発の人気作品の一つです。
いわゆる「なろう」系は主人公がゲーム的なファンタジー世界に
転生して(いわゆるファンタジーのお約束をひっくり返すような形で)大活躍、
という流れを踏むことが多いのですが、内実は実のところ
多種多様で、とても一口で言い表せるものではありません。

その多様なパターンの一つに、時に「内政系」と呼ばれるようなものがあります。
つまり、現代日本から持ち込んだ技術や発想によって
国や地域、世界を豊かにしていくのだけれど、そのせいで
どんどんトラブルも起きていくのです。戦争や冒険ではなく
内政が主題になっているから内政系、というわけですね。

その中でも代表的な作品の一つが本作で、文化の違いや
技術の組み合わせなどを丁寧に描いており、ストーリーや
キャラクターの魅力だけでなく知的好奇心も満足させられる
作りになっています。ライトノベルの広がりを示す
作品と言っていいでしょう。

(執筆:榎本事務所 榎本海月様)

[3] コラム 「ぬくぬく学校図書館生活」 第二回

こんにちは。都内の学校図書館で働いている司書です。
本コラムでは、私が勤めている学校図書館での日常の出来事を綴っています。

先日、”ハッピー袋”という企画を行いました。
封筒にどんな人におすすめの本かのヒントだけ貼り付け、
何が入っているかはお楽しみで、その中のいくつかには、
貸出冊数が一冊プラスされる当たり券を忍ばせるというものです。

これが、中学生の皆に大好評。自分では手に取らない本に
出会えたというワクワクもあるようでしたが、やっぱり一番は、
アタリかハズレかの運試しが楽しくて仕方ないよう。
普段はそんなに本を借りていかない生徒も「当たった〜!」と
ガッツポーズをして、しっかりプラス一冊まで選んでいました。

人も、環境も、本も、出会い方って大切だなぁと感じます。
読書が好きな生徒も、苦手な生徒も、それぞれに楽しんでもらえるよう、
私たち自身もワクワクしながら試行錯誤していきたいと思います。

[4] 読者アンケート
アンケートにご協力いただきました方の中から、
抽選で3名様にDBジャパンの既刊索引を1冊プレゼント!
※当選された方には、メールでご連絡いたしますので、
その際に送り先のご住所をお知らせください。

Q1 “ヤングアダルト”層にオススメ(もしくは実際に読まれている)の
書籍を教えてください。

Q2 利用者向けのイベント企画で参考にしているメディアなどがあれば教えてください。

Q3 好評だった利用者向けの図書館イベントや展示企画について教えてください。

Q4 ご自身のお仕事に関連することやそれ以外でも「学び直し」したいことが
あれば教えてください。

下記、応募フォームよりご応募ください。

▼▼▼

リュディエ通信vol.42 アンケート

※6月18日(土)までを締め切りとさせていただきます。

[5] 司書トレ新着information

「RA(リサーチ・アドミニストレーション)」(大学図書館)を新たに追加しました!

★「RA(リサーチ・アドミニストレーション)」内容紹介
RA(「リサーチ・アドミニストレーション」)と
図書館司書業務とのつながりから見えてくる研究支援のあり方。
RAの業務内容や研究データの定義についても詳しく解説する。

RA(リサーチ・アドミニストレーション)梶野 顕明

その他コンテンツも公開中!

司書トレのサイトはコチラから▼▼▼

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[6] DBジャパン新刊information
~新刊案内~
テーマ・ジャンルからさがす学習支援本2019①社会・生活・暮らし/
状況・行動・現象/科学・化学/自然・環境/星・宇宙・地球/生物/動物/
恐竜・絶滅生物・古生物・古代生物/情報・通信・メディア/物質・物体・資源
A5・468頁  定価25,300 円(本体23,000 円+税10%)
ISBN 978-4-86140-234-0 2022年4月刊行

テーマ・ジャンルからさがす学習支援本2019②産業・技術/立場・職業/
歴史上の人物・著名人/歴史/道具・装置・機械/交通・乗りもの/
年代・時代/文化・芸能・スポーツ/場所・建物・施設・設備/
学問・理論/地域情報/作品情報
A5・437頁  定価25,300 円(本体23,000 円+税10%)
ISBN 978-4-86140-260-9 2022年4月刊行

「テーマ・ジャンルからさがす」シリーズから
子どもの学びに役立つ本を探せる索引が登場!
調べ学習支援や自由研究のテーマ決め、知的好奇心を育む本など
幅広い分野の学習支援本が選べるレファレンスツールです。
2019年に日本で刊行された子どもの幅広い学びに役立つ本
1,969冊を編纂し、1巻と2巻で刊行。

その他書籍情報はコチラから▼▼▼
https://www.db-japan.co.jp/books/

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YAカレント同好会のDBジャパン

DBジャパンが提唱するYAカレントとは、
その時期に、中学生・高校生によく読まれている
ポピュラーなYA書籍群を指します。

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最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「リュディエ通信」次回は2022年6月25日(土)に配信予定です。

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「リュディエ通信」編集部