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YAカレント同好会 リュディエ通信 Vol.20
2020/7/25発行
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こんにちは。YAカレント同好会です。

YAカレント同好会が運営するメールマガジン「リュディエ通信」。

毎月25日にYAカレント同好会会員の皆さまに、
“ヤングアダルト”にまつわるお役立ち情報をお届けしています。

今年は、コロナウイルスの影響もあり、海水浴やバーベキューなど
夏のレジャーを楽しむ機会が少なくなってしまっていますね。
自宅で夏の気分を味わえるように「海・川」がテーマになった作品や、
自然を感じられるような写真集、
親子で楽しめる夏のデザートレシピ本や工作本など、
おうちで楽しむ“夏休み”をテーマにした展示はいかがでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・目次・・・・・・・・・・・・・・・
[1] ライトノベルAtoZ 第九回「ライトノベルという名前はどこから来たのか?」
[2] 名作ライトノベル紹介
[3] コラム「第二回 リュディエセミナー 幅広い世代の読書推進に!
~ライトノベル・ライト文芸の魅力とは~」動画セミナーご案内
[4] 読者アンケート ※抽選で3名様にDBジャパンの索引をプレゼント!
[5] DBジャパン新刊information
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[1] ライトノベルAtoZ 第九回「ライトノベルという名前はどこから来たのか?」

以前、「ライトノベルの起源にはいろいろな説があり、
1980年代末スタート説を推します」という話をしたのを覚えておられますか?

実はこの時、「ライトノベル」という名前の由来は紹介しませんでした。

「いつをもってライトノベルの始まりとするか」については
いまだに論争があって明確な答えがないのですが、名前の由来はいつ、
誰によって作られたのかはっきりしています。

名付けたのは神北恵太という人で、1990年のことです。

この頃まだインターネットは普及しておらず、
代わりにパソコン通信があって、
そこに今で言う5ちゃんねるのような、
メッセージを送り合う掲示板的なものがありました。

SNSなんてまだない時代ですが、
なかなか活発な意見の交換が行われていたようです。

当時、神北さんはそのパソコン通信上でFSFという
ファンタジーからSFまで幅広く扱う場所の管理人をしていたのですが、
流石に幅広すぎて不便だということになりました。

そこで分割する際問題になったのが、
当時流行り始めていた若者向け文庫レーベルです。

ジャンルとしての名前がないと新しい会議室の名前がつけられず、
レーベル名で呼ぶのもどうか……という中で神北さんが捻り出した名前が
「ライトノベル」だといわれています。

決め手としては「軽い、軽やか」というイメージだったということで、
この点はのちのライトノベルの方向性を少なからず左右したようにも思えます。

こうして世に現れた「ライトノベル」という名前ですが、
ではすぐに普及したかというと……ということで、
以下次回にさせてください。

(執筆:榎本事務所 榎本海月様)

[2] 名作ライトノベル紹介

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第九回 平坂読『僕は友達が少ない』((MF文庫J)
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主人公は、生来の金髪のせいで今ひとつ周囲に馴染めず友達が作れない羽瀬川小鷹。

彼はクラスメートの三日月夜空が実在しない友達(エア友達)と
喋っていたのを目撃してしまったのをきっかけに、
友達をつくるための部活として「隣人部」創設に巻き込まれてしまいます。

そこに集まってきたのは夜空と同じように
黙っていれば魅力的なのに、
喋りだすとどうにも「残念」なヒロインばかり。
小鷹の高校生活はどうなってしまうのでしょうか……。

紹介にも入れ込んだ通り「残念」というキーワードを流行らせた、
2010年代の現代青春ライトノベルのエポックメイキング的作品のひとつです。

美少女なんだけれどいろいろ玉に瑕で残念なところがある、
というのはキャラ立ての定番の一つで、前回紹介した『とらドラ!』の
大河もそんなところがありました。しかしこの『はがない』
(長いのでこういう平仮名だけ拾った略称で呼ばれたのです)は
全ヒロインキャラクターそれぞれに残念要素を用意し、
前面に押し出したのが当時の読者に強い印象を与えたのです。

また、この作品ではシリーズが進むにつれて、ラブコメ・青春ものにありがちな
「選んでしまうこと、決断することで物語が終わることを回避する」ことに
向き合う展開が現れています。

学園生活は楽しいけれどいつか終わるわけで、
それとどう対峙するか―極めて青春的なテーマと言えましょう。

(執筆:榎本事務所 榎本海月様)

[3] コラム「第二回 リュディエセミナー 幅広い世代の読書推進に!
~ライトノベル・ライト文芸の魅力とは~」動画セミナーご案内

YouTubeにて5月に公開した第一回動画セミナーでは
児童文学のトレンドをお話させていただきましたが、
第二弾の動画セミナーは、ライトノベル・ライト文芸の
魅力についてお話していたします!

ライトノベルの魅力の一つは、「多様性がある」ということ。
異世界・架空の世界、現代、歴史・時代、近未来・遠未来の
各時代背景と、そこに登場する多彩なキャラクターや
ストーリー設定とのコラボレーションは無限大の創造性があります。
“ファンタジー” と“リアル”が共存するお話のライトノベルは
非現実的な世界なのに、リアリティーすら感じさせます。

例えば、“ファンタジー”דリアル”の組み合わせなら
異世界にある飲食店のお話はいかがでしょうか。
そこに来店する客層-エルフ、魔法使い、勇者などや、登場する料理、
どれも“異世界”ならではの要素があって現代との
ギャップもまた興味深く読めるポイントといえるでしょう。
ちなみに、弊社の索引「テーマ・ジャンルからさがすライトノベル・
ライト文芸」シリーズの2016~2018年に採録した
5,957作品中、96作品が“異世界”での飲食店や居酒屋を
題材にしています。

物語に多様性があるライトノベル・ライト文芸だからこそ
図書館の来館者の趣味嗜好に合った作品を選ぶことが
できるのではないでしょうか。

どうぞ公開をお楽しみにしていてください!

[4] 読者アンケート
アンケートにご協力いただきました方の中から、
抽選で3名様にDBジャパンの既刊索引を1冊プレゼント!
※当選された方には、メールでご連絡いたしますので、
その際に送り先のご住所をお知らせください。

Q1 “ヤングアダルト”層にオススメ(もしくは実際に読まれている)の
書籍を教えてください。

Q2 ご自身のお仕事でのスキルアップのために、どのような勉強をされていらっしゃるか
教えてください。

Q3 ご自身のお仕事で、図書館業務において参考になった本を教えてください。

Q4 セミナーで講演を聞いてみたい内容があれば教えてください。

下記、応募フォームよりご応募ください。

▼▼▼
https://ya-current.com/magazine20inquery/

※8月21日(金)までを締め切りとさせていただきます。

[5] DBジャパン新刊information
~新刊案内~
「テーマ・ジャンルからさがす ライトノベル・ライト文芸2015.7-2015.12
① ストーリー/乗り物/自然・環境/場所・建物・施設/学校・学園・学生
/文化・芸能・スポーツ/暮らし・生活/ご当地もの」
A5・376頁 定価(本体22,000円+税)
ISBN: 978-4-86140-102-2
2020年7月刊行

「テーマ・ジャンルからさがす ライトノベル・ライト文芸2015.7-2015.12
② キャラクター・立場/職業/人間関係/アイテム・能力/作品情報」
A5・474頁 定価(本体22,000円+税)
ISBN: 978-4-86140-103-9
2020年7月刊行

「テーマ・ジャンルからさがす」ライトノベル・ライト文芸シリーズの新刊!
選書やレファレンス、ブックトークなど用途に合わせて
ライトノベル・ライト文芸が選べる図書館レファレンスツール!

その他書籍情報はコチラから▼▼▼
http://www.db-japan.co.jp/info-cat/syoseki/

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YAカレント同好会のDBジャパン

DBジャパンが提唱するYAカレントとは、
その時期に、中学生・高校生によく読まれている
ポピュラーなYA書籍群を指します。

https://ya-current.com/

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最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「リュディエ通信」次回は2020年8月25日(火)に配信予定です。

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発行元:YAカレント同好会(株式会社DBジャパン)
「リュディエ通信」編集部