━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━
YAカレント同好会 リュディエ通信 Vol.74
2025/1/25発行
━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━━━ ☆ ━━━
こんにちは。YAカレント同好会です。
YAカレント同好会が運営するメールマガジン「リュディエ通信」。
毎月25日に、鮮度の高い“ヤングアダルト”の情報を
YAカレント同好会会員の皆様にお届けしています。
第172回芥川賞・直木賞が先日発表されましたね。
芥川賞には安堂ホセさんの『DTOPIA』と鈴木結生さんの
『ゲーテはすべてを言った』が選ばれました。
恋愛リアリティーショーを舞台に人種、文化、価値観が交錯し、
登場人物たちの多様性が描かれた『DTOPIA』、
ゲーテ研究者の探求を描いた『ゲーテはすべてを言った』は、
新たな文学の可能性を感じさせます。
一方、直木賞は伊与原新さんの『藍を継ぐ海』が受賞。
人々が大切なものを守り続ける姿が丁寧に描かれています。
新しい年の読書として、心に響く問いや発見を与えてくれそうな
受賞作品をぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
・・・・・・・・・・・・・・目次・・・・・・・・・・・・・・
[1] ライトノベルAtoZ 第36回「ウェブ小説の世界にも傾向が」
[2] 名作ライトノベル紹介
[3] 読者アンケート ※抽選で3名様にDBジャパンの索引をプレゼント!
[4] DBジャパン新刊information
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[1] ライトノベルAtoZ 第36回「ウェブ小説の世界にも傾向が」
本コラムを執筆している榎本事務所では
商業出版ライトノベルを中心に紹介したり、
書き方をアドバイスしたりしています。
その関係でウェブ小説の世界がどうなっているか
(商業出版にどう影響を与えているか)を紹介したり、
書き方についてアドバイスすることもあるのです。
この時、どうしても話をシンプルにするために
ウェブ小説の世界をひとまとめにしたり、
いわゆる「なろう系」と総括して紹介せざるを得ないことがあります。
しかし、実際にはウェブ小説と言ってもいろいろなサイトがあり、
システムや書き手、読者の傾向で違いがあったりするものなのです。
システムの面ではマネタイズの仕組みがあるもの(「小説家になろう」など)
とないもの(「カクヨム」など)がわかりやすいですね。
それらの傾向は作品が商業出版化されることで
商業出版の世界にも流れ込んできますので、
知っておいて損はないと思って今回紹介させていただきます。
ただ、新陳代謝の激しい世界なので、
あくまである時点の傾向としてご理解ください。
例えば、以前紹介した「追放」や「配信」のブームは
すでに過ぎ去った、あるいは落ち着いた模様です。
さて、ウェブ小説世界の二大巨頭といえばやはり
「小説家になろう」と「カクヨム」でしょう。
従来、この2つのサイトについては、
両方に作品をアップしていた書き手も多く、
さほど掲載作品の違いはないという印象でした。
しかし、2023年から2024年にかけて、
両者の傾向に小さくない差が出てきたようです。
ざっくり申し上げると、「小説家になろう」は
女性主人公もの・悪役令嬢もの(悪女や魔女など同種テーマ含む)が多く、
恋愛色が強め。一方の「カクヨム」は男性主人公ものが中心で、
能力を使うなどした派手な戦闘が重視される傾向がある模様です。
ある種の棲み分けが見られるわけですね。
一方で「異世界転生」や「聖女」のような、
どちらのサイトでも(作品傾向でも)好まれる要素やワードも見られ、
ウェブ小説の世界全体の傾向のようなものも
決して消えてしまったわけではなさそうです。
(執筆:榎本事務所 榎本海月様)
[2] 名作ライトノベル紹介
○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
第36回 EDA『異世界料理道』
(ホビージャパン)
○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
津留見明日太は大衆食堂を経営する家に生まれ、
自身も料理人を目指す高校二年生。
放火で燃える自宅から父の愛用する包丁を助けるために
命をかけ――そして、そこで死んでしまったはずだった。
ところが、次に彼がいたのは見たこともない森だった。
そこは異世界アムスホルン大陸だったのである。
猛獣「ギバ」が闊歩する森の中であっという間に
ピンチになる明日太だったが、
この森に住む「森辺の民」の美少女アイ=ファに救われた。
驚き続きの明日太に、驚きがもう一つ。
出された料理が不味かったのである。
森辺の民は食事と料理のための知識に乏しく、
血抜きさえ知らなかった。ギバは猪に似て良い食材なのに、
その活用法を持っていなかったのだ。
明日太は恩返しのために見知らぬ食材相手に奮闘しながら、
さまざまな料理を作っていく。
その料理は森辺の人々どころか、近隣の町、そこに住まう庶民や貴族、
さらには国そのものに強い影響を与え、
変化をもたらしていくーー。
(執筆:榎本事務所 榎本海月様)
[3] 読者アンケート
アンケートにご協力いただきました方の中から、
抽選で3名様にDBジャパンの既刊索引を1冊プレゼント!
※当選された方には、メールでご連絡いたしますので、
その際に送り先のご住所をお知らせください。
Q1 “ヤングアダルト”層にオススメ(もしくは実際に読まれている)の
書籍を教えてください。
Q2 ヤングアダルト向けの選書で参考にされている
情報媒体等を教えてください。
Q3 利用者向けの展示やイベントや工夫されていることを教えてください。
Q4 ご自身のお仕事や、それ以外のことでも
学び直ししたいことがあれば教えてください。
以下、応募フォームよりご応募ください。
▼▼▼
https://ya-current.com/magazine74inquery/
※2月18日(火)までを締め切りとさせていただきます。
[4] DBジャパン新刊information
~新刊案内~
『中高生のための進路・職業を知る本(ヤングアダルトBOOKS1)』
A5・158頁 定価9,790円(本体8,900円+税10%)
ISBN: 978-4-86140-568-6
2024年12月刊行
ヤングアダルト世代に向けた進路選択や社会理解を
深めるための参考図書をテーマ別に紹介する
「ヤングアダルトBOOKS」シリーズ。
第1弾は、「職業、仕事」「進路」「業界」のジャンルごとに
気になるキーワードや職業名から本が探せるブックリストです。
その他書籍情報はコチラから▼▼▼
https://www.db-japan.co.jp/books/
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
YAカレント同好会のDBジャパン
DBジャパンが提唱するYAカレントとは、
その時期に、中学生・高校生によく読まれている
ポピュラーなYA書籍群を指します。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「リュディエ通信」次回は2025年2月25日(火)に配信予定です。
::::::::::::::::::::::::::::::::::
その他ご要望に関しては以下のお問い合わせフォームより
ご連絡ください。
発行元:YAカレント同好会(株式会社DBジャパン)
「リュディエ通信」編集部
最近のコメント