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YAカレント同好会 リュディエ通信 Vol.48
2022/11/25発行
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こんにちは。YAカレント同好会です。
YAカレント同好会が運営するメールマガジン「リュディエ通信」。
毎月25日に、鮮度の高い“ヤングアダルト”の情報を
YAカレント同好会会員の皆様にお届けしています!
★好評発売中の『眞野先生。本が傷んだら修理するだけじゃ
ダメってホント? ~ストーリーでわかる図書館の資料保全の考え方~』。
“本の修理のノウハウ本”ではない、図書館資料の”保全”に焦点を当てた
“考え方”が学べる一冊です。今回は、本書の監修者・眞野節雄先生
(東京都立中央図書館 資料保全専門員)のインタビュー動画を
ご紹介いたします!
動画はコチラから▼▼▼
本動画では、修理の基本の考え方や、本書の刊行における
眞野先生の想い、読者の方へのメッセージなどを伺いました。
ぜひご覧ください!
・・・・・・・・・・・・・・・・・目次・・・・・・・・・・・・・・・
[1] ライトノベルAtoZ 第二十三回「追放もの」
[2] 名作ライトノベル紹介
[3] コラム「ぬくぬく学校図書館生活」第5回
[4] 読者アンケート ※抽選で3名様にDBジャパンの索引をプレゼント!
[5] 司書トレ新着information
[6] DBジャパン新刊information
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[1] ライトノベルAtoZ 第二十三回「追放もの」
どの時代、どのエンタメでも「流行のパターン」というものがあり、
あっという間に見なくなるものもあれば、定番化するものまで様々です。
最近の流行りだと思ったら、実は昔からのパターンを継承しているものなども。
その中で、最近のライトノベルで流行っているパターンの一つに、
「追放もの」があります。いわゆる「なろう系」からの流行ですが、
近年は「なろう系」作品が漫画化・アニメ化されて広く見られることが多いので、
なんらかの形で見たことがある人も多いのではないでしょうか。
このパターンは文字通り、主人公が「追放」されるところから始まります。
元が「なろう系」ですから、多くは冒険者であったり、勇者であったりする
主人公が、「不要な人材である」として、冒険者のパーティ(チーム)や
冒険者ギルドから追放されるか、あるいは自主的に引退してしまうわけです。
ところが、追放されたことによって新しい仕事や職場を得たり、
新しいパーティに迎え入れられたりして、主人公の運命がガラッと
変わっていきます。実はとてつもない能力や才能を秘めていたり、
本当は周囲から高く評価されていたことが発覚し、どんどん成功の
階段を登っていきます。一方、主人公を失った元の仲間や組織は
一気に衰退していきます(これを「ざまあ」展開と呼んだりもします)。
「追い詰められた状況からの逆転」「実はすごい能力を持っていた
ことが発覚」はどちらも昔から人気のあるパターンです。
そこに、「主人公を追放した嫌な連中が追い詰められていく」という
スッキリ展開も加わったことが、この「追放もの」の人気の原因では
ないかと考えられています。
(執筆:榎本事務所 榎本海月様)
[2] 名作ライトノベル紹介
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第二十三回 三枝零一『ウィザーズ・ブレイン』(電撃文庫)
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22世紀、地球は厚い雲に閉ざされて太陽の光を失い、
人類は滅亡の瀬戸際にあった。第三次世界大戦を経て生き残った人類は、
7つだけ残されたドーム型の積層都市“シティ”及びその周辺の集落で
どうにか日々を暮らしている。
さまざまな勢力や個人の思惑が交錯する中、その中心で
活躍するのは《情報制御理論》による《魔法》、
つまり高度な科学理論と人体改造により超常現象めいた
出来事を巻き起こす力を持った《魔法士》たちだった……。
本シリーズの特徴は、各章ごとに主人公になる《魔法士》が
交代することです。持っている能力も、置かれた立場も、
秘めている望みもそれぞれ違う彼らは、過酷な環境にさらされて苦悩し、
敗北に打ちひしがれ、それでもなお自分が望む何かのために
必死に戦い続けることになります。
結果として何かしらの成果を得るものもあれば失ってしまうものもあり、
立場を大きく変えるものもいます。それでも戦い続ける
彼らの物語は章を超えてつながり、やがて大きなうねりを生み出していきますが、
その結末が幸福なものになるかどうかはまだわかりません。
しかし、時に対立することはあっても生きるために苦闘し続ける
彼の物語に魅力を感じる読者は数多くいるのです。
2001年に始まったこの壮大な物語、実はまだ完結していません。
2014年に出て以来刊行がストップしていたからです。
しかし近年、完結に向けた続刊の刊行がアナウンスされています。
このタイミングでぜひ読んでいただきたいと思い、今回紹介しました。
(執筆:榎本事務所 榎本海月様)
[ 3 ] コラム「ぬくぬく学校図書館生活」第5回
こんにちは。都内の学校図書館で働いている司書です。
本コラムでは、私が勤めている学校図書館での日常の出来事を綴っています。
私の勤める学校図書館で年に2回おこなっているのが“読書旬間”。
多読賞として、目標のページ数を期間中に読むことができると
生徒にしおりがプレゼントされます。
私たち司書が手作りしているこのしおりが、嬉しいことに大人気。
可愛らしい絵柄付きの折り紙を画用紙に切り貼りするなど、
工夫を凝らして作ったものも多く「どれも可愛くて迷っちゃう……」
と悩みながら選んでくれます。
そして、一番人気はシンプルなしおり。
おしゃれなデザインペーパーや、美しい柄の和紙を
細めに切ってラミネートをしたものは、大人っぽい印象で
使いやすいようです。
しおりが貰えるということで、いつもはあまり本を
読まない生徒もこの時期は読書を頑張ります。
そのような子は、しおりを普段あまり使わないだろうから
どうしているのかしら……と思っていたら、今まで
貰ったものをきれいにファイル保管してくれている子も。
眺めているだけで楽しいし、今日はどれを使おうと選ぶのも
ワクワクするみたいです。さまざまな楽しみ方があるんだなぁと、
みんなから学ばせてもらう日々。
これからも喜んでもらえたり、読書のきっかけになれるよう、
試行錯誤を続けたいと思っています。
[5] 読者アンケート
アンケートにご協力いただきました方の中から、
抽選で3名様にDBジャパンの既刊索引を1冊プレゼント!
※当選された方には、メールでご連絡いたしますので、
その際に送り先のご住所をお知らせください。
Q1 “ヤングアダルト”層にオススメ(もしくは実際に読まれている)の
書籍を教えてください。
Q2 レファレンスの際に参考にしているメディアなどがあれば教えてください。
Q3 反響が高かった利用者向けの図書館イベントがあれば教えてください。
Q4 図書館の業務で、学びを深めたいことがあれば教えてください。
下記、応募フォームよりご応募ください。
▼▼▼
※12月18日(日)までを締め切りとさせていただきます。
[6] 司書トレ新着information
「図書館サービス計画の策定とその方法」(全館種共通)を新たに追加しました!
★「図書館サービス計画の策定とその方法」内容紹介
地方自治法に規定される総合計画を元に、人員や設備、資料管理を
具体的に策定するための実務的技術について解説する。
その他コンテンツも公開中!
司書トレのサイトはコチラから▼▼▼
[7] DBジャパン新刊information
~新刊案内~
『ショートストーリーを楽しむための児童文学・ライトノベル 2016-2020』
A5・594頁 定価28,600円(本体26,000円+税10%)
ISBN 978-4-86140-312-5 2022年11月5日刊行
短編集やアンソロジーの本から、テーマやジャンルに応じて
本を見つけられる索引。読書初心者向けや朝読の選書、レファレンス、
ヤングコーナーづくりの資料の参考など、ショートストーリーを
好きなジャンルで探したいときに最適です!
その他書籍情報はコチラから▼▼▼
https://www.db-japan.co.jp/books/
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YAカレント同好会のDBジャパン
DBジャパンが提唱するYAカレントとは、
その時期に、中学生・高校生によく読まれている
ポピュラーなYA書籍群を指します。
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最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
「リュディエ通信」次回は2022年12月25日(日)に配信予定です。
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その他ご要望に関しては以下のお問い合わせフォームより
ご連絡ください。
発行元:YAカレント同好会(株式会社DBジャパン)
「リュディエ通信」編集部
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